選び方

建て売りvs注文建築 本当の違いを知って、後悔ない選択を!

  • 建て売りと注文建築、自分はどっちが向いているんだろう?
  • 間取りの違いがあるのはわかるけど、それ以外に違いはあるの?
  • 失敗したくないから本当のところを教えて!

 

さあ、一戸建てを建てよう!と思い立った時、自分の土地をまだ持っていない方は、「建て売りにするか、注文建築にするか」という最初の選択肢が出てきます。

一生で一番大きな買い物である一戸建て、絶対に失敗はしたくない。

ここでは、最初の選択肢である「建て売り」と「注文住宅」の違いを、かなり踏み込んでお伝えします。

最後まで読んで頂ければ、きっと納得の選択ができますよ!

建て売りと注文建築 間取りについてのメリット・デメリット

まず、一番わかりやすい違いはこれですね。とても簡単にいうと

「建て売り」=すでに建っている新築の建物を、土地つきで買う

「注文建築」=土地と建物を別々に契約。建物は自由設計で建築会社と一から作り上げていく

間取りについて・建て売りのメリットデメリット

【建て売りのメリット】

  • すでに建物が出来上がっているので、実物の確認ができ、生活のイメージが湧きやすい。
  • 今人気の設備や、おすすめの間取りを、考えずに手に入れられる
  • すでに建築済みのため、すぐに入居が可能

 

【建て売りのデメリット】

  • 建物に自分の生活を合わせなくてはならない
  • 土地も、間取りも、インテリアも、設備も、全て理想通り!っていうのはなかなか難しい
  • いわゆる万人受けする間取りやインテリアとなるため、個性が出しづらい

 

すでに建っているモノを売りますから、それを変更することは基本的にはできません。(まれに、半建て売りのようなものもありますが、ここでは割愛します)

だから、建物に自分の生活を合わせます。人によっては、ここにストレスがかかるでしょう。「あなた向け」に作られたものではなく「万人に向けて」作られたものなので、それは仕方ないです。

ただ、万人受けするってことは、「この方が使いやすい」「これはおすすめ設備」なんていうものを勝手に作ってくれていることが多いので(まともな会社であれば)、「設計とかよくわかんないからおすすめで」なんていう方には良いかもしれませんね。

あとは、すでに出来ている物を買うだけですから、すぐに入居可能です。早ければ1ヶ月くらい。その分余計な家賃もかからないし、お子様の進学や仕事の転勤などが迫っている場合は良いでしょう。

間取りについて・注文建築のメリットデメリット

【注文建築のメリット】

  • 間取り、インテリア、設備、基本的には全て自由に設計できる
  • 自分の生活スタイル、趣味、家族構成などに合わせて住まいを決められる
  • 個性、こだわりを出しやすい

 

【注文建築のデメリット】

  • 建物が完成するまで、実物の確認が出来ない
  • 完成までに時間がかかる
  • 間取りを一から考えるのは結構大変

 

注文建築は、いわゆる自由設計ですから、大体のことは希望通りに出来ます。家に生活を合わせる建て売りとは違い、生活に家を合わせることが出来るのが注文建築です。

施主によって、家族構成も、年齢も、生活スタイルも、趣味も、全部違います。登山やキャンプが好きな方もいれば、インドアでゲームが好きな方もいるでしょう。収納だって、本が多い方もいれば、洋服が多い方も、アウトドアグッズが多い方もいらっしゃいます。これら全ての要望に一から応えられるのが注文建築の最大のメリットです。

また、万人受けする建て売りとは違い、施主の個性やこだわりを出しやすいので、やはり間取りについての満足度は総じて高いですね。

ただ、家の打ち合わせは図面で行っていきますから、出来上がるまでは実物を見れません。「思ったよりも狭い」「イメージの色と違う」なんていうこともゼロではありません。そういった意味では、建て売りの方が生活イメージは確実に付きやすいです。

ただ、今は建築する前から、かなりリアルな3Dパースなどが見れることも多いので、是非担当の方にお願いしましょう。というか、これを見れないと全然イメージ沸かないです。

また、注文建築の場合は「打ち合わせの期間」「工事期間」がありますので、完成までに5〜10ヶ月くらいかかります。打ち合わせも一からやっていきますから、とても楽しいですが結構大変です。ここはある程度覚悟して臨みましょう。

注文建築より建て売りの方が安い!なぜ安いのか3つの理由

建て売り住宅の最大のメリットは、なんといってもその価格です。大手ハウスメーカーと比較すると、建築費用は1000万円以上差があることもザラです。

建築費用を抑えることが出来る分、土地に予算をまわしたり、ローンを抑えることが出来ます。

ただ、同じ一戸建てなのになぜそんなに建築費用が違うのでしょうか。実は、この理由をしっかりと理解することが、後悔しない選択に繋がります。ポイントは以下の点。

  • 間取りの自由度
  • 住宅の品質
  • アフターサービスや保証

間取りの自由度

これは先述の通りですね。

建て売りは、お施主様と打ち合わせをして間取りを決めるわけではありませんから、その分の人員も時間も不要です。要は人件費が少なくて済むわけですね。その分は注文建築よりも建て売りの方が安くすることが出来ます。

これを正しく計算するのはとても難しいですが、例えば、私の会社での中堅営業マンで、年間8棟くらいの受注成績、年収は800万円ほどです。新規の契約〜お引き渡しまでしっかりお手伝いして、1棟換算で100万円。

もちろん、注文建築には他に設計担当がいたりインテリア担当がいたりしますし、建て売りにだって営業や設計はいますから単純な比較なんて出来ませんが、でも、1000万円価格差があるうちの10%くらいがこういった人件費が理由になっているのではないでしょうか。

住宅の品質

これが、意外と知らない、でもとても大きな価格差の理由です。

住宅というのは、すごくざっくりというと

  • 「構造体」=骨組み、基礎、外壁材、断熱材等
  • 「内装」=壁紙、床材、建具等
  • 「設備」=キッチン、ユニットバス、トイレ、照明等

この3つから出来ています。

このうちの2つ、「内装」と「設備」に関しては、実は建て売りと注文建築でそう大きな違いはありません。

そもそもキッチンはキッチンメーカーが、内装は内装メーカーが作っていて、住宅会社はそれを買ってくるだけです。だから、同じ物なら価格もほとんど変わりません。

(一部の記事で、「建て売りは仕様が揃っているから大量発注できる、だから安い」なんていうのを見ますが、同じ理屈で言ったら、年間1万棟以上建築している大手ハウスメーカーの方が余程コストダウン出来ていますから、少し乱暴な理屈と言えますね)

しかも、建て売りの場合はとても粗悪な設備で、注文建築では最高グレードのキッチンがついてくる、なんてことはほとんどありません(施主の特別な要望を除き)。

注文建築でメーカーやデザインは施主が自由に選んでも、グレードそのものが劇的に違うなんてことはほとんどないんです。

平均的に言えば注文建築の方が多少グレードは高くなると思いますが、それでも1000万円の差額なんて付きようがありません。

 

では、何が違うか。

その答えは最後の一つ、「構造体」です。

例えば、大手の木造ハウスメーカーと木造建て売り住宅、同じ「木造在来工法」と言われる建て方です。なのに、1000万円以上の価格差が出ることがあります。

実は、構造体って品質や価格の巾がものすごくあります。木の柱1本とっても、仮に同じ太さ同じ長さでも、木の種類や投球によって値段が数倍、場合により10倍くらい違うものもあります。柱の太さが違えばもっと価格差がつきます。

価格と品質は、正比例とは言わないまでも、当然比例関係にはありますから、安ければ安いなり、高ければ高いなりのものになります。

これはもちろん柱だけの話ではなく、外壁材、断熱材、基礎、塗装・・・全てにおいて同じようなことが言えます。

つまりは、

「どれくらい地震・火災・水害・台風等に強いか」

「どれほど暖かく、涼しく、快適に住めるか」

「建ててからどれくらい長持ちするか」

「将来的な維持費にどれくらいお金がかかるか」

といった、住宅としてのスペック、人によっては家を建てるにあたっての根本的な理由となるようなところに、大きく差が出てくる可能性があるのです。

少し乱暴な言い方になりますが、1000万円安い家は、1000万円(とは言わないまでもそれに近い金額)安い構造体を使った家ということです。このことを肝に命じておきましょう。

 

誤解がないようにお伝えしておきますが、私は建て売り住宅そのものを否定しているつもりは一切ありません。お伝えしたいことは、

「モノが安いには必ず理由があって、その理由を知り、そのリスクを理解し、自分にあったモノを正しく選択することが、後悔しない建築計画につながる」

ということです。

アフターサービスや保証

これに関しては、「注文建築」というよりは「ハウスメーカー」といった方が良いかもしれませんね。

ハウスメーカーでは、建て売り住宅と比べると圧倒的に充実したアフターサービス体制があります。ハウスメーカーによって程度の差はありますが、例えば30年〜60年にわたる定期点検制度や24時間受付のコールセンターなどがあったりします。

保証についても、構造体や防水には30年の初期保証付き、なんていうハウスメーカーもあります。

一方、建て売り住宅にはこういったことはほぼ期待できません。ほとんどの場合アフターサービスのための部署など存在しませんし、保証は法で定められた最低限の10年です。そもそも、買ってから10年したら建てた建築会社がなくなっていた、なんてこともあります。(私の自宅の隣の方が、そうでした。築5年で雨漏りして、直してもらおうと思ったらすでに建築会社がなくなっていました・・・)

ただ、こういったアフターサービスにお金をかけていないから、安いのです。逆に、ハウスメーカーなどはアフターサービスに人件費や固定費をかけていますから、その分はコストに反映されています。

これを良しとするかどうかは、施主の考え方によってかなり差がありそうですね。

建て売りvs注文建築 まとめ

【建て売りをおすすめの方】

  • 間取りやデザインにはさほど強いこだわりはない
  • 全てを一つ一つ決めていくなんて、面倒
  • すぐに入居したい
  • とにかく安く建てたい、土地に予算をまわしたい
  • 住宅としての品質にはこだわらない
  • アフターサービスなどには最初から期待していない

 

【注文建築をおすすめの方】

  • せっかくの住まい、使いやすさもデザインもこだわりたい
  • 自分達に合わせた、世界に一つだけの住まいを建てたい
  • 入居希望時期までにはまだ時間はある
  • 土地も大切だけど、どんな家に住まうかはもっと大切だ
  • 住宅の品質は落としたくない
  • 住んでからが重要。建てた後もしっかりとフォローして欲しい

 

上記項目でチェックが多かった方、これは絶対に譲れないという項目がある方を、まずは検討してみましょう。

万人にとってどちらが正解、なんてものは当然あり得ません。それぞれの特徴を正しく理解して、「こんなはずじゃなかった」とならないよう、ご選択くださいね。

あなたの建築計画が最高のものとなりますように、心を込めて・・・